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2024年2月8日、JALは自社の貨物専用機を成田空港で報道関係者に公開しました。公開されたのは、ボーイング767-300BCF型機(JA653J)で、旅客便で運航していたボーイング767-300ER型機を貨物機に改修したものです。

JALの貨物専用機、ボーイング767-300BCF型機(JA653J)

機体の「JAL CARGO」のロゴ

改修により客室からは座席が撤去され、貨物ドアが新たに設置されて上部貨物室となりました。客室にあった窓も塞がれています。上部貨物室には32トン、元々あった下部貨物室には16トン、計48トンの貨物を積むことができます。

JALの貨物専用機、ボーイング767-300BCF型機(JA653J)

上部貨物室に設けられた貨物ドア

上部貨物室に設けられた貨物ドア

上部貨物室の内部

下部貨物室の貨物ドア

下部貨物室の内部

この貨物機は、成田空港・中部空港と台北(桃園)・ソウル(仁川)・上海(浦東)を結ぶ路線で、2月19日から運航を開始します。JALは2025年度までに、全部で3機の貨物専用機を導入する予定です。

JALは1959年から自社の貨物専用機の定期運航を開始し、一時は最大14機の貨物機で貨物郵便事業を展開していました。ですが、景気変動等の影響で安定的に収益を上げることができず、JALの経営破綻にともない、貨物機は2010年10月に全機退役しました。

コロナ禍において旅客需要が激減する一方、貨物輸送のニーズは堅調でした。国内外のeコマース・宅配などの物流は今後も高い成長が見込まれています。JALは貨物郵便事業の今後の成長に向けて自社貨物機を再導入し、輸送力を強化することを決断しました。事業の安定化のために、国際宅配サービス大手のDHL Expressとパートナーシップを結び、一定需要を確保するとのことです。

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